Shopifyの構築にかかる費用・価格
Shopifyの導入を検討している人に向けて、Shopifyの構築にかかる費用・価格をまとめてみました。わかりやすく表にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- Shopifyの構築を外注する際の「目的・規模別の費用相場」
- 構築費用だけでなく、ECサイト運営に必須の「月額運用コスト」
- 構築費用の「詳細な内訳」と「業種別のポイント」
- 費用を賢く抑えるための「具体的な方法」
- 失敗しないための「構築パートナーの選び方」と「見積もりチェックポイント」
運用費用
Shopifyの費用は、一度きりの「構築費用」と、継続的にかかる「運用費用」の2種類に大別されます。
Shopifyプラットフォーム利用料(月額)
参照元:Shopify公式サイト(https://www.shopify.com/jp/pricing)
サイト運営にかかるその他のランニングコスト
ECサイトは、Shopifyのプラン料金以外にも、売上を伸ばすために以下の運営コストがかかります。
- アプリ利用料(月額 $10〜$300程度)
Shopifyの機能(例:定期購入、高機能なレビュー、会員ランク機能)は「アプリ」で拡張するのが基本です。多くは月額課金制(サブスクリプション)のため、導入するアプリが多いほど固定費が上がります。
- ドメイン更新費用(年額 1,500円〜)
「.com」や「.jp」などの独自ドメインを維持するための費用です。
- 集客・マーケティング費用(月額 5万円〜)
ECサイトは「作って終わり」ではなく、集客が必要です。リスティング広告、SNS広告、SEO対策費用、メルマガ配信ツールの費用などがこれにあたります。
- 保守・運用サポート費用(月額 3万円〜10万円程度)
構築会社に、サイトの更新作業、軽微な修正、技術的なサポートを依頼する場合の費用です。
構築費用
Shopifyの強みは何と言っても、個人でも企業でも、ECサイトを作成して運営するのが簡単なこと。自分だけでできることも多いのですが、Shopifyに詳しいプロに任せると安心です。
ShopifyのECサイトをただ構築するだけでなく、アプリ導入まで対応する場合や、既存システムと連携させる場合、構築後の運用サポートもしてもらう場合、コンサルタントとして伴走してもらって成果を追い続ける場合など、どこまで求めるかによって、費用もピンキリです。
構築費用を決める「7つの内訳」
構築費用の見積もりは、主に以下の要素で構成されています。何が含まれているかを確認することが重要です。
- 企画・ディレクション費: サイトの要件定義、市場調査、プロジェクト進行管理費です。
- デザイン費:
- テンプレート利用: 無料または有料テンプレート(約2〜4万円)をベースに設定します。
- オリジナルデザイン: デザイナーがゼロからデザインを作成します。
- コーディング・実装費: デザインをShopifyの仕組み(Liquid)で構築する費用です。
- 機能追加(アプリ導入・設定)費: 必要なアプリ(レビュー、定期購入など)の選定、導入、設定を行う費用です。
- ささげ業務費: ECサイトに必須の「撮影」「採寸」「原稿作成」の費用です。これが見積もりに含まれていないケースも多いため注意が必要です。
- 外部システム連携費: 在庫管理システム(WMS)、顧客管理(CRM)、基幹システムなどとAPI連携させる場合の開発費です。
- 商品登録・データ移行費: 商品情報の登録や、既存サイトからの顧客データ移行などです。
【目的・規模別】Shopify構築費用の相場
パターン1:基本機能でスモールスタート(Shopifyの初期導入サポートの場合)
- 相場:30万〜100万円
- 概要(既存流用): アカウント取得からドメイン設定、管理画面のマニュアル、10ページまでの商品登録、ペイメント設定のサポート、送料設定などの初期導入サポートは、30万円程度で依頼できます。
- 実現できること: 既存のテンプレートを使用し、最小限の機能で迅速にECサイトをオープンします。
- 主な費用内訳: 企画、初期設定、テンプレートデザイン適用、基本アプリ設定、指定点数までの商品登録。
- おすすめの人: ネットショップ未経験者、個人事業主、まずは低コストで試したい方。
パターン2:オリジナルデザインでブランドを表現(スタマイズされたオリジナルデザインのECサイトを制作したい場合)
- 相場:100万〜300万円
- 概要(既存流用): Shopifyには、無料で利用できるテーマも多数あって洗練されていますが、スタマイズされたオリジナルデザインのECサイトを制作したい場合は、100〜300万円程度でしょう。
- 実現できること: ブランドの世界観を反映したオリジナルデザインのサイトを構築。必要なアプリを導入し、使いやすいECサイトを目指します。
- 主な費用内訳: 企画、オリジナルデザイン費、コーディング費、必須アプリ導入・設定費、ささげ業務費(一部)。
- 【参考事例】: 有名ブランドの「Mr. CHEESECAKE」や「PHILOCOFFEA」なども、Shopifyのカスタマイズ性を活かして独自の世界観を表現しています。
パターン3:大規模・システム連携・独自機能(大規模なサイトを企画する場合)
- 相場:300万〜1,500万円以上
- 概要(既存流用): カスタマイズできる範囲がとても広いのが特徴のShopifyは、カスタマイズの程度によっては、数百万円〜一千万円規模の費用がかかる場合もあります。
- 実現できること: Shopify Plus(最上位プラン)を利用。基幹システムとのAPI連携、独自機能のアプリ開発、越境EC対応など、複雑な要件に対応します。
- 主な費用内訳: 高度な企画・要件定義、フルカスタマイズのデザイン・コーディング費、システム連携開発費、独自アプリ開発費。
- 【参考事例】: 「スープストックトーキョー」や「サンリオ(米国サイト)」など、大規模な商品点数やトラフィックを扱うサイト、基幹システムと連携するサイトが該当します。
業種別で変わる構築ポイントと追加費用
必要な機能は業種によって異なり、アプリの追加などで費用に影響します。
- アパレルEC: サイズ・カラーの多岐にわたるバリエーション登録、コーディネート提案機能、高機能な検索・絞り込み機能の導入がポイントです。
- 食品EC: 定期購入(サブスク)機能、ギフト(のし・ラッピング)対応、温度帯(冷凍・冷蔵)別の配送設定が求められることが多く、関連アプリの導入費がかかります。
- B2B(卸売)EC: 企業(会員)ごとに異なる価格(卸値)を表示する機能、ロット販売設定、見積もり機能など、特殊なカスタマイズやアプリが必要になります。
Shopify構築費用を賢く抑える5つの方法
費用はかかりますが、工夫次第でコストを抑えることも可能です。
- 無料・低価格のテンプレートを活用する
Shopifyには「Dawn」をはじめとする高機能な無料テンプレートがあります。まずは無料版で始め、売上が伸びてからデザイン改修を検討するのも一つの手です。
- アプリの導入は必要最小限にする
多機能なアプリは便利ですが、月額費用がかさみます。「本当に必要な機能か」「標準機能で代替できないか」を構築パートナーと相談しましょう。
- Shopifyペイメントを利用する
Shopifyペイメントを使えば、外部決済サービス利用時の追加手数料(0.5%〜2.0%)が不要になります。(※既存の表にも記載あり)
- 自社でできる作業(商品登録など)は自社で行う
商品登録やブログ記事の作成などを自社で行うことで、制作会社への依頼費用(作業費)を削減できます。
- 補助金(IT導入補助金など)を活用する
ECサイト構築は補助金の対象となる場合があります。構築パートナーが申請サポートに対応しているか確認してみましょう。
失敗しない構築パートナー(制作会社)の選び方
安いだけで選ぶと「売れないサイト」になってしまう危険性があります。以下の点でパートナーを選定しましょう。
- Shopifyの構築実績(特に自社と同業種・同規模)
実績数だけでなく、どのようなサイトを構築したか(ポートフォリオ)を確認しましょう。自社と近い業種の実績があれば安心です。
- 構築後の「運用・集客サポート」の可否
サイトは「作って終わり」ではありません。広告運用やSEO対策、改善提案など、売上を伸ばすためのサポート体制があるかを確認しましょう。
- 自社のビジネスを理解し、適切な機能を提案できるか
不要に高額なカスタマイズを勧めるのではなく、ビジネス課題を解決するために「どのアプリが最適か」を具体的に提案してくれるかが重要です。
見積もり依頼時に確認すべきチェックポイント
複数社から見積もりを取る際は、金額だけでなく以下の点を確認してください。
- 費用の内訳(作業範囲)は明確か?
「構築一式」ではなく、「デザイン費」「コーディング費」「アプリ設定費」など、何にいくらかかるかが明記されていますか?
- 「ささげ業務」や「商品登録」は含まれているか?
写真撮影や商品原稿作成、商品登録点数が何点まで含まれているか(非常に重要な確認項目)を確認しましょう。
- 修正回数に制限はあるか?
デザインや機能の修正対応は何回まで無料か、それ以降はいくらかかるかを確認しましょう。
- 構築後の保守・サポートの範囲と費用は?
軽微な修正や質問は月額費用に含まれるのか、都度見積もりなのかを確認しましょう。
まとめ
Shopifyを構築する際は、その規模や実現したい機能、構築後のサポートの有無など、何を求めるかによっても金額に差が出ます。
重要なのは、構築費用(イニシャルコスト)だけでなく、アプリ利用料や広告費などの運用費用(ランニングコスト)も合わせた全体予算を考えることです。
本記事で紹介した「費用内訳」や「費用を抑える方法」「パートナーの選び方」を参考に、自社がECサイトで何を達成したいのかを明確にし、親身になって話を聞いてくれる構築パートナーに相談してみるといいでしょう。
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