こちらの記事では、BtoB ECにおける顧客別価格設定の重要性などを紹介しています。顧客別価格設定をすべき業種やメリットなどについてもまとめました。
SaaSでは、顧客ベースでの価格設定が使用されているケースが多く見られます。これは、顧客によりビジネスの規模や必要な機能が異なるため。また、追加機能などにより提供内容をカスタマイズするケースも多いことから、顧客別価格設定の利用によって、顧客にとっての最適な価格を提案できるようになります。
コンサルティングサービスでも、顧客別価格設定が用いられています。これは、それぞれの顧客ごとに課題や課題の解決方法が異なるため。提供するサービスをそれぞれの顧客に合わせる必要があることから、顧客別の価格設定が用いられます。
WTPとは「支払意思額」を指します。顧客別価格設定を用いることにより、どのユーザーのWTPが高いか把握できます。この点から、特定の顧客に対して価値ある商品やサービスの価格を低く設定してしまうことで利益向上の機会を失うことがないよう対応できるようになります。
顧客別の価格設定を行うことによって、それぞれの顧客が抱える課題に焦点を合わせたサービスや商品の提供が可能になります。自社の課題に合ったサービスや商品の提案であれば、顧客自身も強制・便乗されていると感じにくくなるため、理論的で価値があると感じられるアップセルやクロスセルの機会を創出できます。
このように、それぞれの顧客に合わせてカスタマイズされた体験を提供することにより、顧客ロイヤリティの向上に繋げられます。
顧客別価格設定には、顧客に関するインサイトが価格設定戦略に反映されます。このインサイトには、「顧客が重視する機能」「顧客が対処すべき問題点」「支払う意思のある金額」といった点が含まれています。加えて、顧客から得られるフィードバックも商品開発に反映されるため、ターゲットを絞った商品開発につなげられます。
顧客ベースの価格設定では、「利益率」と「販売量」の最適化が可能となります。
もしビジネスの規模に関わらず一律価格とする場合、大企業からは利益を取りこぼすことがあります。このような面から、顧客セグメントごとに異なる価格帯を設定することで、高コストのオプションによって利益率を守れることに加え、低価格で価値の高い基本オプションによって販売量の増加を狙えるようになります。
Shopifyの顧客管理画面にて新しい顧客グループを作成して、そこに対象の顧客を追加していきます。
続いて、新しいカタログの作成を行います。Shopifyのカタログ機能とは、特定の製品のセットに対し、各顧客によって異なる価格・条件を適用するための仕組みです。この仕組みを活用することで、顧客ごとに製品価格を最適化し、個別ニーズに対応しやすくなります。
新しいカタログを作成する場合には、Shopifyの管理画面にログイン後、ダッシュボードから「カタログ」を選択します。「カタログの作成」ボタンをクリックしたら、新しいカタログの名称を決めます。
新しく作成したカタログに含める商品を選び、それぞれに対して価格の設定を行います。ここで設定する価格は、一般のオンラインストアにて設定されているものとは異なる価格とすることができます。
価格を設定したら、そのカタログに適用する顧客グループを選択します。特定のグループにカタログを適用すると、対象の顧客のみが特別な価格での製品購入が可能となります。
こちらの記事では、BtoB ECにおける顧客別価格設定について紹介してきました。顧客別価格設定を用いることにより、さまざまなメリットが期待できます。ビジネスを行っていく上ではこのような価格設定についても考えていく必要がありますが、新規で事業をスタートする場合には特に、失敗しないためにもパートナー選びが重要である、という点を念頭においておくことも大切です。
■フルバランス参照元
※1 株式会社フルバランス公式サイト(https://fbl.jp/)より、2017年以降構築の全クライアントを対象に2021年5月〜2022年4月の売上成長率から平均値を算出。
※2 参照元:株式会社フルバランス公式サイト(https://fbl.jp/)より、2022年6月時点でのShopify公式コミュニティのランキング
(Shopify 技術的なQ&A https://community.shopify.com/c/技術的なq-a/bd-p/tqa-jp )
■選定基準
Shopifyの公認パートナー「ShopifyExperts」「ShopifyPlusPartners」(2022年6月時点)である105社※1のうち、
①公式サイトに構築事例の記載があること(2022年6月時点)
②Shopifyに関する専門書籍を発行している※2こと
を満たし、かつ、ECサイト構築の専門家としてユーザーの課題解決に必要な3つの軸を下記に定義し、それぞれに強みのある会社として3社を選定。
※1 参照元:Shopify公式サイト(2022年6月時点) https://community.shopify.com/c/総合的なディスカッション/日本のshopify-expertsとshopify-plus-partnersの一覧/td-p/722989
※2 Amazonで「Shopify」と検索してヒットする有料の書籍のうち、著者がShopifyの構築支援を行っている企業・団体に所属していることが明示されており、判断できるもの。(2022年6月時点)
※3 参照元:Shopify公式フォーラム(2022年6月時点) https://community.shopify.com/c/kudos/leaderboardpage/category-id/jp/timerange/all/tab/authors