ECサイトでは、海外へ発送するための設定ができていないと、海外へ商品を発送できません。その点、Shopifyなら、初期設定で海外発送できるようになっています。その他、配送方法を決めるための便利機能や、海外発送に役立つ配送料や関税の計算を簡易に行えるアプリも追加できます。
ここでは、Shopifyで海外発送する方法について紹介します。
Shopifyで海外発送する設定は簡単です。まずShopifyのサイトで管理画面を開き、設定→配送と配達へと進みます。そして「チェックアウト時の配達方法」から「送料を管理する」をクリックします。発送先一覧に「海外発送」の項目があれば、海外発送が可能な状態になっています。
もし「国内発送」しか表示されていなかった場合には、次のように対応します。
Shopify管理画面
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設定
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配送と配達
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新しい配送エリアの作成
「新しい配送エリアの作成」を押すと、国の選択ができます。商品ルールなど各地域への詳細設定は、各自の配送プロファイルから行えます。
Shopifyで海外発送する場合、配送業者を利用するかアプリで行うかどちらかを選ぶことになります。配送業者で行う場合、日本郵便とクーリエ便が主な配送業者になります。また、アプリでは商品のサイズや重量、配送先を入力するだけで配送先や税金などを自動計算してくれます。
日本郵便は、配送可能な国が120カ国以上と広範囲に利用できます。また、比較的安価で、かつ、確実に届けてくれます。ただ、配送スピードはやや遅めで、荷物サイズや重量、形状の制限は厳しいです。
配送料金は、地域によって変わります。日本郵便の場合、世界の地域を第1地帯から第5地帯に分けて料金を設定しています。最も取引の多い第1地帯の中国を例にとると、国際小包で航空便を利用した場合、1kgまでは2,050円です。また、EMS(国際スピード郵便)を利用すると、1kgまでで2,200円になります。
クーリエ便とは国際宅配便のことで、航空便を利用した配送サービスです。業者が独自の通関士を抱えており、独自で通関手続きの必要がないため、その業者ごとのサービスの一貫の中で手続きを行うことができます。クーリエ便は早くて発送方法も種類が多く便利ですが、料金がやや高いです。代表的な業者は以下のとおりです。
なお、クーリエ便の配送料金は、日本郵便同様、中国を例にとると、1kgまで5,330円と、日本郵便に比べ割高となっています。
Easy Rates Japan Postは、面倒な海外への配送料の計算を自動でやってくれるアプリです。日本郵便の配送方法と料金が自動で計算され、チェックアウト画面(決済画面)に表示されます。また、すべての料金は日本郵便のサーバーと自動で同期されているので、顧客は常に最新の料金体系を知ることができ、最新の料金が適用されているのかどうかを心配する必要がありません。また、配送先ごとに料金を調べる必要もありません。
カスタマイズ設定が充実していて、追加手数料の上乗せや一定金額以上は送料無料、包装重量の配送料調整など、配送料やその他制限を調整することもできます。
Easy Label Japan Postは、日本郵便の配送ラベルをShopifyの管理画面から直接印刷することができ、手間のかかるラベル作成を効率的に行えるアプリです。Shopify管理画面の注文ページからすぐにラベルイメージにアクセスでき、ラベルのカスタマイズも簡単にできます。たとえば、商品重量を調整したり、配送方法を選んだり、さらに配送中の紛失に備えた保険の追加もできます。
さらに、Easy Rates Japan Postを併用し、顧客が選択した配送方法を配送ラベル作成時に自動連係することで、フルフィルメント作業の効率化が可能です。
越境ECでShopifyを利用すれば、比較的楽に海外発送できます。ただ、ECサイトの運営に慣れていないと、なかなかうまくいかないかもしれません。そのような場合は、ECサイトの制作や運営の代行業者を探してみましょう。新規事業なら、特に失敗しないためにもパートナー選びからが重要になります。
■フルバランス参照元
※1 株式会社フルバランス公式サイト(https://fbl.jp/)より、2017年以降構築の全クライアントを対象に2021年5月〜2022年4月の売上成長率から平均値を算出。
※2 参照元:株式会社フルバランス公式サイト(https://fbl.jp/)より、2022年6月時点でのShopify公式コミュニティのランキング
(Shopify 技術的なQ&A https://community.shopify.com/c/技術的なq-a/bd-p/tqa-jp )
■選定基準
Shopifyの公認パートナー「ShopifyExperts」「ShopifyPlusPartners」(2022年6月時点)である105社※1のうち、
①公式サイトに構築事例の記載があること(2022年6月時点)
②Shopifyに関する専門書籍を発行している※2こと
を満たし、かつ、ECサイト構築の専門家としてユーザーの課題解決に必要な3つの軸を下記に定義し、それぞれに強みのある会社として3社を選定。
※1 参照元:Shopify公式サイト(2022年6月時点) https://community.shopify.com/c/総合的なディスカッション/日本のshopify-expertsとshopify-plus-partnersの一覧/td-p/722989
※2 Amazonで「Shopify」と検索してヒットする有料の書籍のうち、著者がShopifyの構築支援を行っている企業・団体に所属していることが明示されており、判断できるもの。(2022年6月時点)
※3 参照元:Shopify公式フォーラム(2022年6月時点) https://community.shopify.com/c/kudos/leaderboardpage/category-id/jp/timerange/all/tab/authors