このページでは越境ECにおけるデジタルコンテンツの基礎知識や、Shopifyでデジタルコンテンツを取り扱う方法・取り扱う場合に押さえておきたいポイントなどを解説します。デジタルコンテンツの販売・展開を検討されている方はぜひ参考にして下さい。
Eラーニングの分野は今後も拡大が想定されている分野ですが、プレゼンテーション資料やレクチャー動画などの準備が必要です。しかし一度用意すれば度々編集をする必要はありませんので、ユーザーに何を学ばせたいかを意識しながら制作しましょう。
クリエイターがアップロードしたデジタル資産はライセンスを販売することができます。写真や動画・音楽などさまざまな資産に対する使用料をチャージすることが可能ですが、コピー防止のためのセキュリティ対策も必要です。
個別のデジタルコンテンツを販売するのではなく、ストリーミング形式で限定コンテンツを提供しそのアクセス権を有料サブスクリプションで販売すると、安定収入と熱心なファンのコミュニティを形成できます。
テンプレートやツールはニーズが高く、履歴書テンプレートやビジネス用ソフトウェアなどは特に人気が高いです。フリーランスで事業をしているような方であれば、そのスキルやサービスをデジタルコンテンツ化して販売してみてはいかがでしょうか。
今ではメジャーデビューをしていないアーティストであっても、自身のコンテンツをオンラインで販売することができます。在庫を抱える必要がないためリスクを取らずにさまざまな形式でオーディエンスにアプローチできます。
個別のトレーニングプログラムのように、専門性が求められるサービスをコンテンツとして販売することもできます。カスタマイズしたレポートやエクセルシートなどを他サービス・商品と組み合わせて販売することも可能です。
デジタルコンテンツをすばやく簡単に配布でき、さまざまなニーズに応える販売アプリです。期限付きのリンクを発行できるほかライセンスキーの自動発行など、多機能かつ便利なオートメーション機能も搭載しています。
ミュージシャン向けの音楽販売アプリであり、音声や動画のコンテンツを直接収益化するとともに、体験・ファンとの関係をアーティストのものにします。視聴用クリップを商品ページに簡単に添付することもできます。
専門知識やノウハウを収益化できるアプリであり、ShopifyのECショップにオンラインコースを追加してオーディエンスの拡大ができます。コンテンツをアップロードすると簡単にカリキュラムを作ることができます。
デジタルダウンロード形式のデリバリーアプリで、保存容量5MBまでの無料プランがあります。販売手数料はかからず、定額の月額料金はストレージのニーズにのみ紐づいているため、費用対効果を意識した運用が可能です。
電子書籍や音楽などのデジタル製品を販売・ストリーミングし、自動ダウンロードを提供するアプリです。デジタル製品と物理正否のバンドル化や互換性のあるサブスクリプションアプリと組み合わせることで定期的な収入を得ることもできます。
自身のブランドにおいて定期的なメンバーシップを販売することができるアプリです。提供するサービスに対して定期的な会費請求を行い、メンバーに対して任意のコンテンツを表示・非表示することが可能です。
セットアップが迅速かつ簡単で、ブランドイメージに合わせてカラーをカスタマイズすることが可能なアプリです。予約スケジュールをきちんと管理することが可能であり、顧客やスタッフに信頼を与えます。
予約フォームのカスタマイズが可能なスケジューリングアプリであり、Shopify専用に設計されています。幅広いサービスやイベントの予約を行うことが可能であり、自動予約リマインダーを送信する機能もあります。
受賞歴のあるアプリで、オンラインや店舗でのサービス・イベントなどを予約できます。さまざまな業界に活用できるツールであり、リマインダーや御礼メールの送信が利用可能なことにくわえ、30日間のトライアルも利用できます。
サブスクリプションの作成・管理が簡単に行えるアプリケーションです。繰り返し発生する注文や請求の処理のほか、オンラインでの入会手続きやデジタルサブスクリプションなどを自動化することが可能です。
写真などのコンテンツを保護するためのアプリケーションで、より高いセキュリティをかけることができます。ウォーターマークからソースコードの保護に至るまで、著作権を守るために必要な多くのセキュリティが利用できます。
コンテンツを盗用から守ることができるアプリで、画像やテキストにロックをかける機能でコピーや保存を許可なしでできなくし、デジタルコンテンツをしっかりと保護できます。
越境ECは国境を越えて商品を配送することから、その設定が必要になります。しかしデジタルコンテンツを販売する場合、商品はオンライン上でやりとりすることとなります。そのため、Shopifyでデジタルコンテンツの販売を行う場合、「配送が必要な商品です」のチェックを外しておく必要があるという点を覚えておきましょう。これは管理画面→商品管理→商品のページから、配送セクションを選択すると変更できます。
消費税は日本国内で消費される商品・サービスに課される税金ですので、越境ECでデジタルコンテンツを海外消費者に販売する場合において、消費税は発生しません。そのため管理画面の設定→関税と税金から設定を変更しておく必要がありますので注意しましょう。
そもそもデジタルコンテンツとは、デジタル形式で構成されているコンテンツのことをいい、テキストや動画・音楽・画像などがあります。このデジタルコンテンツを販売することは、どのようなメリット・デメリットがあるでしょうか。
物販であれば仕入が、製造商品の販売であれば製品原価が発生しますが、デジタルコンテンツは容易に複製が可能です。一度作成したコンテンツは多くの消費者に届けたとしても追加の変動費が発生しませんので、売れば売るほど利益率が高くなっていくビジネスモデルです。また、在庫を抱えるというリスクが発生しない・配送料が発生しないなどといったメリットもあります。
デジタルコンテンツを販売する場合、梱包・発送といった作業も不要でありシステムによる販売の自動化が容易です。労働負担がかからないことから効率よく販売できます。また、デジタルコンテンツの取り扱いは定期購読やライセンス販売などさまざまな形態を選択できるため、柔軟かつ効率的にマネタイズすることが可能です。
デジタルコンテンツを購入してもらうためにはユーザーのニーズを満たすコンテンツを制作する必要があります。そのためには時間や手間がかかるほか、魅力的なコンテンツにするための知識やノウハウが欠かせません。また、オンライン上には無料のコンテンツも多く存在しているため、そことの差別化も求められます。
モノの販売と異なり、デジタルコンテンツは複製が容易です。そのため無断で第三者に利用させられる可能性やデータ流出といったリスクがあります。適切なセキュリティ管理を行うためにアプリやソフトウェアなどを導入する必要がありますが、場合によってはそのセキュリティ維持のためのコストが発生してしまう可能性があります。
越境ECでデジタルコンテンツを販売する場合、言語対応が必須です。これは商品説明ページなどの対応はもちろんですが、コンテンツ自身に文章や音声が含まれる場合には翻訳を行う必要があるでしょう。実際日本で海外のコンテンツなどを見る際、「おかしな日本語だな」と感じたことはないでしょうか。単純にGoogle翻訳など無料プラットフォームを使って翻訳した文章を使ってしまうと、「おかしな言語だな」と感じられてしまうかもしれません。質の高いコンテンツを海外ユーザーに届けるためには、翻訳の品質もしっかりと担保したコンテンツ制作を心がけなければいけません。場合によってはコストをかけて対応するようにしましょう。
デジタルコンテンツにおいて最も重要なことは「集客」です。モノや有名サービスであればそれ自体を求めて顧客が検索などを行いますが、オリジナリティあるデジタルコンテンツはそのものを知らない消費者が大多数でしょうから、SEO対策も含めたさまざまなマーケティングを行わなければいけません。最近では誰でも気軽にSNSで情報発信ができるようになっていますので、うまくマーケティングすることができれば大きな収入を狙える可能性があります。顧客となるターゲット層はどのようなルートを辿って自身のECサイトへたどり着くのか、どのような意思決定を経て購入してくれるのかを逆算的に考え、どういった集客を行う必要があるのかを検討するようにしましょう。
デジタルコンテンツだけではなく物販も含めてですが、越境ECで販路を拡大するにあたって気を付けなければいけないのが税金面です。販売する国によって税制や申告義務が異なりますので、事前にきちんと確認したうえで適切な対応を図らなければいけません。たとえばアメリカの場合、「エコノミックネクサス」という閾値があり、これを超えると税登録・税申告の義務が発生することになります。また、ヨーロッパの場合にはVAT番号に登録する必要があり、これは付加価値税(日本でいう消費税)に関する登録です。このように、販売する国によって税金面の対応が大きくことなってきますので、きちんと調べたうえで対応する必要があります。
Shopifyにおける消費税の設定や取り扱いについて詳しく見る
誰でも取り組めるので参入障壁が低いデジタルコンテンツですが、競合も多く参入していることからノウハウが無ければなかなか成功にはたどり着けません。特に新規事業として取り組む場合には、失敗しないためのパートナー選びも意識してみましょう。