さまざまな商品やサービスを法人向けに販売する場合、「見積もり出してください」と要請を受ける機会は非常に多いでしょう。毎回ExcelやWordなどで見積書を作っていては非常に非効率ですので、特にメーカーや卸などの取引先と見積決済系の業務をする場合、BtoB ECの導入をおすすめします。
アナログに見積書を作成していると、そもそもの作成業務に時間がかかるほか、紙媒体での印刷・送付による手間も重なり現場にとって大きな負担になる可能性があります。事務所でパソコンに向き合わないと見積書が作れない、となるとそのための時間確保も必要になってしまいます。
担当者が自ら作成する場合も、事務員に指示を出して作成をさせる場合においても「ヒューマンエラー」が付きモノです。業務はシステム化して機械的にこなす仕組みを作らない限り、金額誤りなどのミスが完全になくなることはないでしょう。
見積書作成に時間がかかってしまうと、顧客側で別の業者への見積もり依頼などをされてしまい、受注を逃してしまう可能性があります。この機会損失が積み重なると、会社全体として大きな損失にも繋がりかねません。
見積書は顧客側での検討だけでなく、「この見積りに従って受発注対応をする」という社内での情報共有にも使用できます。見積書というツールを通して取引条件を共有するためにも、スピーディーな見積書の発行が後工程の効率化にも繋がります。
アナログな見積書作成を行っていると、場所や担当者を選ぶ可能性がありますので、「事務所でなければ」「担当者でなければ」仕事が進まなくなります。しかしクラウド化をはじめとしたデジタルツールの導入を行うことで、場所や担当者を選ばずに作業を進めることが可能になるでしょう。
最近では多くの企業がDX化・IT化を進めていますので、アナログな対応を嫌がられる可能性も少なくありません。顧客にとっても自社にとっても効率的であれば両者ともにWin-Winになりますので、利便性は大幅に向上するでしょう。
見積関連業務を効率化・自動化するためのツールにはさまざまなものがありますが、中でも特にBtoB ECを構築することがおすすめです。法人向けのECサイトを構築することでプラットフォームも統一化できますので、利便性は大幅に向上するでしょう。
BtoB ECを導入することにより、見積書をオンライン上で発行・管理することができるようになります。オンラインで管理できることのメリットとして、顧客に対してすぐに情報を送れるほか、ログが残るためどこまで対応したかをトレースできるというメリットがあります。
BtoB ECでは標準価格の設定により商談の前提となる通常の料金情報を共有できることに加え、さまざまな条件によって変わる割引設定なども自動で適用することが可能になります。
データ管理ができる大きなメリットとしては過去のデータを残せるという点があります。「以前はこういった条件で納入していた」などの過去情報を踏まえた商談をスムーズに進めることが可能になるため、伝票や請求書をめくっていく作業を行う必要がありません。
見積り業務をシステム化することにより、入力ミスなどのヒューマンエラーを減らすことが可能です。特に機械的に繰り返すような作業であれば体調やモチベーションなどといった人間特有の要素を排除できるため、人的ミスを最小に抑えられます。
システム化によりデータを一元管理できると、場所や担当者を選ばずに情報共有を行うことが可能です。これまでは「担当者に聞かないと分からない」などで停滞していた業務もスムーズに流れるようになるでしょう。
使うツールにもよりますが、顧客ごとにカスタマイズできる点も魅力の一つです。個別の取引条件や価格設定などを柔軟に変更・対応することができれば、商談の内容に応じたアレンジが可能となっています。
ECプラットフォームとして多くの利用者を抱えている「Shopify」であれば、BtoB ECの構築で見積業務の自動化など受発注業務の効率化を行うことが可能です。どういったメリットがあるのかを紹介します。
Shopifyの特徴の一つとして、高いカスタマイズ性が挙げられます。見積り業務に関しても柔軟にカスタマイズすることが可能であり、複数のアプリを組み合わせながら自社に適した運用を行うことができます。
多くの企業では既にERPパッケージなどのシステム導入を行っているのではないでしょうか。既存業務は効率的に行えても新たなシステムを導入する際の障壁になってしまうかもしれませんが、ShopifyであればAPI連携により既存の基幹システムと統合できる可能性があります。
見積業務は必ずしも毎回同じ金額を提示することはなく、定期購入や特別価格設定など個別の取引条件に応じた価格変更を行うことも少なくありません。Shopifyではこういった価格変更の設定にも対応することが可能です。
Shopifyでは見積業務を自動化するためにさまざまなカスタマイズを行うことができます。まず「見積承認フロー」の自動化ですが、管理者が承認作業を行うことによってそのまま発注を進めることが可能になります。また、顧客ごとの価格設定を行うことも可能です。顧客の中でも何度も発注をしてくれているリピーターや一度に大量に注文してくれる大口発注などといった個別の条件に応じた特別価格の自動適用も行うことができます。
ほかにもチャットボット連携の設定も可能です。これまでは問い合わせ対応にマンパワーが必要、かつ担当者が勤務している時間しか対応できない状況であったとしても、問い合わせ対応を自動化することにより業務負担の軽減と顧客目線での利便性向上に繋がります。
システムの導入やIT化・DX化の対応は、自社に合ったソリューションを導入することが重要です。単なるパッケージ製品を導入してしまうとうまく使いこなせずかえって無駄になってしまう恐れもありますので、特に新規事業であれば高い専門性を持つパートナーを見つけ、連携しながら取り組むことをおすすめします。
■フルバランス参照元
※1 株式会社フルバランス公式サイト(https://fbl.jp/)より、2017年以降構築の全クライアントを対象に2021年5月〜2022年4月の売上成長率から平均値を算出。
※2 参照元:株式会社フルバランス公式サイト(https://fbl.jp/)より、2022年6月時点でのShopify公式コミュニティのランキング
(Shopify 技術的なQ&A https://community.shopify.com/c/技術的なq-a/bd-p/tqa-jp )
■選定基準
Shopifyの公認パートナー「ShopifyExperts」「ShopifyPlusPartners」(2022年6月時点)である105社※1のうち、
①公式サイトに構築事例の記載があること(2022年6月時点)
②Shopifyに関する専門書籍を発行している※2こと
を満たし、かつ、ECサイト構築の専門家としてユーザーの課題解決に必要な3つの軸を下記に定義し、それぞれに強みのある会社として3社を選定。
※1 参照元:Shopify公式サイト(2022年6月時点) https://community.shopify.com/c/総合的なディスカッション/日本のshopify-expertsとshopify-plus-partnersの一覧/td-p/722989
※2 Amazonで「Shopify」と検索してヒットする有料の書籍のうち、著者がShopifyの構築支援を行っている企業・団体に所属していることが明示されており、判断できるもの。(2022年6月時点)
※3 参照元:Shopify公式フォーラム(2022年6月時点) https://community.shopify.com/c/kudos/leaderboardpage/category-id/jp/timerange/all/tab/authors