多くの企業がEC販売を行っている昨今ですが、BtoBビジネスにおいても活用するケースが増えています。EC構築はさまざまなプラットフォームが利用できますが、中でもShopifyにはBtoB EC構築のための機能があります。ただし、適切に設計しないと後に問題が生じる可能性があるため注意が必要です。
Shopifyはコーディング不要で、初心者でも短期間でECサイトを構築できます。管理画面も直感的に操作することができるため、商品の追加や注文管理などといったオペレーションも簡単に行えます。
Shopifyには顧客ごとの価格設定やボリュームディスカウント、法人向けの決済方法などBtoB向けに使えるさまざまな機能が備わっています。ログイン後に法人顧客専用の商品や価格を表示するようなカスタマイズも容易に行えます。
Shopifyには数々のテーマやアプリが備わっており、ニーズに合わせて柔軟なカスタマイズを行うことができます。さらにAPIを利用することでERPやCRMなどといった外部システムとの連携も容易に行うことが可能です。
近年では越境ECが普及しており、海外に向けたチャネルを拡大する事業者が増えています。Shopifyは多言語・多通貨の設定が可能で、グローバル展開を目指す事業者に適しています。
Shopifyは小規模から大規模まで、ビジネス規模の拡大に合わせたスムーズな対応が可能なプラットフォームです。追加料金が必要にはなりますがShopify Plusを利用することで、さらなる拡張性を得ることも可能です。
Shopifyは公式のサポート体制がしっかり整っているため、問題が発生した場合でも解決までスムーズです。利用者も多いため、コミュニティや専門家による情報も豊富にあるため、トラブル発生時には解決する方法をすぐに見つけることができます。
スマートフォンが普及している昨今においては、モバイル環境でも利用しやすいかどうかは非常に重要なポイントです。Shopifyはすべてのテーマがレスポンシブデザイン対応であり、モバイル環境でも快適に閲覧が可能です。
Shopifyはクラウドベースのインフラであることから、ページの読み込みが高速です。安定した稼働環境でダウンタイムが少ないことからストレスフリーな構築・運用が可能となっています。
使いやすいプラットフォームであればあるほど柔軟性は下がり、柔軟性が上がれば上がるほど「使いやすさ」が下がってしまいます。Shopifyでは高度なカスタマイズに独自のテンプレート言語に関する知識が必要になりますので、柔軟に使いこなすためには相応の知識が求められます。
Shopifyには無料プランがないため、月額課金が必要となります。また、Shopify Paymentsを使わない場合には別途取引手数料が発生することから最低限のコストが発生しますので、そのコストも含めたうえで採算が取れるかどうかを見極める必要があります。
業界や業種によって細かなオペレーションが異なるケースがありますが、スタンダードな機能だけでは対応しきれないことがあります。そうなると追加のアプリや外部システムの統合などが必要となってしまい、手間やコストが余分にかかる恐れがあります。
BtoB向けにECサイトを構築・運用する場合、契約ごとの条件に合わせた管理が求められます。配送ルールなども含め個別管理を行うとなると非常に複雑であることから、追加のアプリやカスタム開発が必要になるでしょう。
ゼロから構築する場合にはあまり影響がないかもしれませんが、既存システムからShopifyに移行する場合はデータ移行が必要になります。そうなると手間やコストが余分にかかってしまうでしょう。
より使いやすく運用しようと考えると、サードパーティアプリへの依存度が高まります。必要な機能をどんどん追加するとその分月額料金が加算されてしまい、結果としてコストがかかったり管理が複雑になるリスクがあります。
BtoB向けとBtoC向けのサイトは別に構築することが一般的ですが、同じサイトで管理することもあります。しかしそういった場合にはカスタマイズが必要になるケースもありますので、その場合には手間がかかってしまいます。
ShopifyによるBtoB EC構築を成功させるためには、メリットやデメリットを踏まえてShopifyを使いこなさなければいけません。これまでに数多く構築してきた実績のあるパートナーを選ぶことができれば、より成功の確度を上げることができるでしょう。