メイドインジャパンの製品は世界でも人気が高く、あらゆるジャンルの商品が輸出・越境ECなどによって販売されています。このページではそれらの中でも「寝具」に着目し、越境ECにおけるポイントや注意点などを紹介します。
日本から布製品を輸出する際、気を付けておくべき点があります。それは繊維製品に関しては原産地表示が義務付けられている場合があるという点です。綿100%の製品を輸出する場合、「Made in Japan」や「Japan」などの表示をする必要があります。
化学処理されている衣類の輸出入に関しては、特定化学物質の規制に関する法律(CSCL)に基づく表示もしなければいけません。発がん性などの人体に有害な化学物質のうち、「アゾ染料」「禁水銀」の使用が規制されており、規制対象となる衣類や布製品を輸出するにあたっては製品の表示タグに「JIS L 1940 A」の適合表示を付さなければいけません。
布団をコンパクトに輸送しようと思うと圧縮袋などを使用すると非常に便利です。しかし羽毛布団に使用する場合は注意しなければいけません。圧縮されることで羽毛がダメージを受け、発送先でふくらみが再現できない恐れがあるためです。さらに圧縮したからといって段ボールに詰めすぎるのもよくありません。重量が重くなりすぎるリスクや段ボールの底が抜ける恐れなどがあります。
日本人と外国人で体格が違うことから分かるように、「標準サイズ」も国によって違います。日本では「シングル」と呼ばれるものがアメリカでは「Twin」と呼ばれていたり、標準サイズはアメリカの方がやや大きかったりさまざまな点で違いがあります。これらの認識の違いはトラブルに発展するリスクにもなりかねませんので、きちんと把握しておきましょう。
Shopifyは構築・運用も含めた操作のシンプルさも一つの魅力として人気を博しているECプラットフォームです。具体的な設定方法はアカウントの登録→デザインテーマの設定→商品情報の追加→ページ作成→メニュー作成→配送・決済に関する設定という流れで進めることができ、簡単にECサイトを開設することができます。
寝具は使ってみなければ相性がいいかどうか分かりませんし、長く使うものである以上「保証」が非常に重要です。そのため寝具のEC販売においてはトライアルができるかどうかに加え、どの程度の保証が付いているかを明確に示すことが販売の後押しに繋がるでしょう。
日本ではmmやcm、mといった単位を使うことが一般的ですが、海外ではフィートやインチなどが用いられることがあります。重さに関してもkgではなくポンドを使われたりと、その地域で使われる単位、かつ適切な現地仕様に合わせられる機能は重宝されるでしょう。
もし仮に販売する国、現地にショールームを展開することができるのであれば、予約機能を付けることでより販売力が向上するでしょう。寝具は画面で見るだけでなく実際に体験したうえで購入の最終決定を行いたい商品です。体験するための予約などをスムーズに行えると、顧客と商品がマッチングする機会がより多く生まれるでしょう。
オーストラリア発「コアラマットレス」で知られているKoala Sleepでは、2015年に創業した後2017年から日本に向けた越境EC販売を開始しています。家具メーカーは中間業者に利益を落とすことがスタンダードであったことから、それらを省いたオンライン販売をしたいというのが当初のニーズでした。物流システムともうまく連携させながら運用していて、更なる商品展開も行っていきます。
高級マットレスのeコマース会社であるLeesaでは、2014年に最初のマットレスを販売してから現在ではアメリカ・イギリス・カナダの3か国で事業展開しています。2015年には3,000ドル近くの売上を上げるほどまでにスケールしていて、マットレスの販売とマーケティングという得意な仕事だけに注力することで好調な業績を維持し続けています。
今やECサイトの運営はレッドオーシャンといっても過言ではないほど、多くの事業者が取り組んでいます。単なる構築だけでなくその後のマーケティングまで支援してくれるようなパートナーを見つけることができると、失敗確率はより一層下がるでしょう。